2005年6月
設計:伊礼 智
福島県浪江町
玄関は共用にし、サンルームやデッキを介してゆるやかにつながる二世帯住宅です。南側に突き出した暖かな部屋を、ミニキッチンやトイレのあるおじいちゃんの部屋に。陽当たりが良いサンルームやデッキは、2つの世帯をつなぐだけでなく、毎日のように友人、親戚の方々がやってくる団らんの場所。和室とリビングダイニングをつなげば、大勢の来客にも対応できます。2階はプライベートな空間。建具を開け放して一続きにしたり、ホールのカウンターを子供たちの勉強机にするなど、その時々で自由に使える間取りが特徴です。
担当者から 「旦那さんが同級生で、奥さまがたまたま〈町頭の家〉を見られて『あんな感じの家がいい』と言って訪ねてこられたという、うれしいきっかけから始まった物件です。その後、モデルハウスを見に来られたり『二世帯ではないけど、おじいちゃんの部屋でも調理ができる』『子供部屋を作るんじゃなくて、吹き抜けの周りにカウンターを作って勉強スペースを作りたい』といった希望を伺い、設計は建築家の伊礼さんにお願いしました」
お客様の声
「国道114号沿いに建った1軒の家が目にとまりました。
派手ではなく上品な色使い。田中建設工業ってどんな会社だろう?」
この1軒の家とは〈町頭の家〉のこと。外壁の一部にタイルを使い、板塀で囲んだ、シンプルながらぬくもりに溢れる物件で、設計は建築家の伊礼 智さんが手がけました。〈町頭の家〉を見られたお客様からの相談を受けてこの〈下河原の家〉が誕生しました。
「具体的な注文はなにひとつしなかったのですが、
出来上がったのはまさに『私たちの家』でした」
具体的な注文を頂いたわけではありませんが、子供部屋はあえて作らないなど、打ち合わせの中から漠然と抱かれていた要望を抽出しカタチにした物件です。